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距離の垣根がなくなる

「コミュニケーション」は、基本は会って話すことです。言葉を獲得した私たち人類が、まず実践したコミュニケーションは「会話」です。会話こそ、私たちの活動の根幹であり、自分の他に「他者がいる」と間違いなく認識できる行為なのです。

もともと私たちの文明は私たちがバラバラに、各人が独自に築いたものではありません。そこには「調和」や「協力」がなければ、絶対に成し得なかったものでもあるのです。それぞれの人が自由に、自分のしたいようにしか動いていなかったとしたら、現在の文明は間違いなく築けていないことでしょう。それほどまでに「コミュニケーション」は生産的であり、人類の取り組みの中で重要な位置を占めているのです。

それは現在でも変わりません。私たちは自己と他者を区別し、また他者に認識してもらうことで自己を再発見するといった側面もあります。精神的に健全でいるためにもコミュニケーションは重要であり、私たちはさまざまなコミュニケーションの中からさまざまな活動を行なっています。それは実際に何か物事を進めることであったり、精神的に潤いを得たりということです。

古来ではその「コミュニケーション」は「会って話す」というところから出発しました。やがて文字を得、記録するということを習得すると「何かに記して伝える」ということも行うようになりました。コミュニケーションは「何かを伝えようとする」という「発する」という行為と、「それを受け取って理解しようとする」という「受信する」という行為が両方あって成立するものです。そのようなコミュニケーションは時には「距離」に阻まれることもあるのです。「距離」は、それを克服するために「時間」に置き換わることもありました。遠く離れていれば、それを克服するための「時間」が必要だったのです。

現在の私たちの文明は、その科学力と技術は、そのコミュニケーションをとる際に障壁となっていた「距離」を克服したことになります。私たちの生産活動は、さらに精神活動は、「距離」という制約をものの見事に制したことになります。それによって私たちは生きる世界を一気に広げたといってもいいでしょう。たとえ同じ場所にずっととどまっていたとしても、世界中の人とコミュニケーションがとれるのです。そのことによって得られる恩恵は、ビジネス的な成果であったり、距離を隔てた人同士のコミュニケーションによって得られるカタルシスであったりします。

私たちはコミュニケーションによってその技術を発展させ、コミュニケーションによってさらに高度なコミュニケーション方法を得たことになります。コミュニケーションの利便性が向上することは、ひとえに「さらに発展する余地」になるのです。遠く離れていても声が聴こえる、意思の疎通ができるということは、私たちにとってとても有益なことなのです。自覚していても、自覚していなくても、この世の中から「電話」がなくなってしまったら、どれだけ不便でしょうか。

ライブチャットもまた、そのような「無くてはならない」という次元に達しつつあるのです。すでに電話やメール、ライブチャットをうまく使い分けている人がいるのです。

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