ビジネスでの利用を前提としてライブチャットのサービスを提供しているWebサービスがあります。Skypeやフェイスタイムなどは個人間での利用がメインであるとされていますから、「使い勝手」が少し悪いと感じてしまう場合もあるかもしれません。ですが元から「ビジネスでの利用」を大前提としているようなサービスであれば、無駄な装飾や付加機能が省かれているため、シンプルに「要件」を満たせるのではないでしょうか。
ビジネスにおいて必要な要件とはなんでしょうか。自らの「仕事」に照らし合わせて考えてみてはどうでしょう。仕事で使うWeb会議のサービスがすぐに回線が切れてしまうとどうでしょうか。個人間で使っていた場合でも、もちろんストレスです。ですがビジネスでの利用では、その場の「一言一句逃さない」という姿勢が当たり前であったり、実際に聞き逃すと大問題であったりする場合があるのです。重要人物の重要な発言が、「回線の調子が悪くて漏れてしまった」ということが頻発すると、ビジネスでは到底利用できないという判断をせざるを得ないのです。ですから、通信の強固さ、これはまず大前提でしょう。
ビジネス利用においては、そのサービスが必ずしも無料である必要はないのです。信頼できるサービスであれば、会社の経費として支払うことが可能です。問題なのは「迅速に使えるかどうか」ということです。「すぐに使いたいのに、セットアップに何分もかかってしまう」ということでは、それは「使えないサービス」ということになります。「必要なときにすぐに」ということが便利なサービスの鉄則です。
「すぐに使える」ということは、「こちら側」だけの要件ではありません。会議には「相手」がいるものです。その「相手」がそのWeb会議システムを使っているかどうかはわからないものです。そして、会議のためにわざわざ煩雑な登録作業をしてもらうわけにもいきません。有料であった場合、会議の相手に会議のためにわざわざ「課金してください」とお願いすることもナンセンスなのです。ですから、「ホストが課金していれば相手はゲストとして無料である」というシステムも必要です。
さらには会議ならではのサービスも充実していることが望ましいでしょう。「議事録機能」が充実していたりであるとか、「重要な部分を録画、ないしは録音」するといった「残す」という点に優れた機能も必要です。ひとつの資料を共有して閲覧するなどのサービスも必要です。「必要なこと」はリアルでの会議の場で行われていること全般なのです。それらの機能を網羅できるサービスが、「良いWEB会議システム」といえるのではないでしょうか。キレイなUIよりも、シンプルで直感的に操作ができるUIの方が求められますし、だれもが使っているというインフラ性よりも、ゲストを簡単に招くことができるような「気軽さ」というものが重要なのかもしれません。
また、「回線が丈夫かどうか」は、一度使ってみないことにはなんとも言えないものがありますが、「有名でない」ということがその回線状態を良好に保つ可能性もあります。「誰も使っていない」から回線が軽いということもあるのです。ですから、有名サービスよりも「ニッチ」な方が実用に耐えるということも大いにしてあります。